シガテラの終わり方について、こいつは否定意見あるだろうな思い
ネットを散策しておりますと、あるわあるわ。 賛否両論といった感じですがそれはまぁ当然の終わり方だったとは思う。 普通の漫画を読んでいる気分で読んでいた人なら、「オチがない」と思うんだろうな。 僕は数多ある終わらせ方の中の1つとしては完璧な終わり方だと思った。 面白くない、肩透かしを喰らった、何が描きたかったのか解らない、 打ち切りで適当に終わらせたんじゃないか?、沢山あった伏線の 収拾はどうなったんだ?果ては、南雲さんと別れているのが悲しいとか、 荻野と結婚して幸せに終わって欲しかったとか、どーでもいい意見まで。 いやいや、結局はあれが描きたかった事なんだろう。 青春期に抱く鬱々とした不安も、自分に対する劣等感も、 一生続くと信じた彼女に対する愛情も、あれほどまでに重大だった 悩みが、あれほどまでに大事だったものが、諦めが、喜びが、 時を経てみると実は何でもなかった。 という、ほとんどの人が経験する事。 谷脇の再登場も、南雲さんを狙いつつ自殺した異常者も、 手元にコミックがないからあんま思い出せないけど、数々の不安感を煽る エピソードや伏線は、「結局何もない」ということを際立たせる意味での 伏線でしかなかったのであろう。実際に現実社会でも、危険は身近に ありつつ、ほとんどの人はそれに巻き込まれる事なく普通に過ごしている。 逆に南雲さんとの幸せな日々も、特別だと思われた時間も「普通に」 終わるんだ、という事に繋げたかったんだろう。 だから、南雲さんとの別れをドラマティックに描くこともしないし、 荻野には「普通に」新しい彼女が存在している。 わざわざ描くまでもない、「よくある話」なんだ、という事。 主人公である荻野、南雲さんは双方共に「普通に」幸せ。 ハッピーエンドなりバッドエンドなり、何にせよ漫画的な大きな結末が 欲しかった読者にとっては、「±0」という、ボンヤリとした終わり方。 上手いなぁ、と思うんですけどねぇ…。 元々漫画的なカタルシスを得る様な漫画じゃないんだし。 ただ思うのは、谷脇絡みの出来事を経験している時点で、 荻野は決して「普通な人」ではないんじゃないか、という事かなぁ。 全然関係ないけど、2chの古谷実スレで、今回の最終回に 異議を唱えていたレスの中の一文。 >お笑い芸人に芸のシメに「お前等こんな芸に夢中になって >バカじゃネーの」 なんていわれたら普通怒るだろ あ、「たけしの挑戦状」だ!!
by mitsu-rock
| 2005-06-08 21:07
| 漫画
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